ウィークリーマーケット
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NYMEX市況推移
- 期近先物市況(7月15日~7月19日)
15日 16日 17日 18日 19日 WTI(㌦/bl) 81.91 80.76 82.35 82.82 80.13 天然ガス(㌦/mmbtu) 2.158 2.188 2.035 2.125 2.128 改質ガソリン (㌣/gl) 249.16 247.75 250.13 247.80 245.04 NY暖房油(㌣/gl) 251.36 246.88 249.40 250.33 241.98
- 15日WTIは小幅続落、期近8月限、終値は、前日比0.30㌦下落の81.91㌦。4~6月経済データを受けパウエルFRB議長はインフレ目標2%に向け低下していることに自信を見せ、株価は続伸した。原油市場は独立記念日以降の需要ピークを過ぎ、トレーダーは利益確定モード、中国の原油輸入減少など、需要低迷の兆候が嫌気された。一方、イエメンフーシ派は紅海、地中海で商船3隻を攻撃、イスラエルのガザ地区ハンユニス攻撃への報復としており、地政学リスクが市況を下支えしている。
- 16日WTIは3営業日続落、期近8月限、終値は、前日比1.15㌦下落の80.76㌦、3週間ぶりの大幅下げ。ドルが上昇しドル建て商品に割高感、米・中の需要減退の兆候が嫌気された。原油先物市場は、アルゴリズム売り、下値支持線となっている100日移動平均を試す動き。株式市場は利下げ観測からリスク志向で高値更新。
- 17日WTIは4営業日ぶり反騰、期近8月限、終値は、前日比2.09㌦上昇の82.85㌦、2週ぶりの高値。米利下げ観測からドル安が進行、EIA週間統計で米原油在庫が3週連続で予想を上回る減少となったことを好感した。原油先物市場は、テクニカルな支持線(100日移動平均)が下支え、地政学リスクの高まりも市況を押し上げた。一方、週間統計では、需要が減少し石油製品在庫が増加、レンジ取引の重しとなりそう。
- 18日WTIは小反落、期近8月限、終値は、前日比0.03㌦下落の82.82㌦。前日に続き、米原油在庫が3週連続で大幅に減少したことを材料視、原油先物市場は、プロンプトスプレッド(期近2限月の値差)の逆ザヤが1.52㌦に拡大、需給タイト感を示している。カナダの山火事は、40万b/dの原油生産、パイプライン(米国向け)操業にリスクを与えている。金融市場は、米債券利回り上昇でドル高、株価は反落した。
- 19日WTIは大幅続落、期近8月限、終値は、前日比2.69㌦下落の80.13㌦、週間では2週連続の下げとなった。金融市場は、弱気のセンチメントで、株価が続落、原油市場も売買高、ボラティリティが低下し、夏枯れ状態。ただ、プロンプトスプレッド(期近2限月の値差)の逆ザヤは1.5㌦前後で推移、需給タイトを示唆している。
- ベーカーヒューズ社が19日発表した米リグ稼働数は、586基(石油・ガス計)、前週比2基増、前年同期比83基減。石油リグ477基(前週比1基減、前年同期比53基減=90.0%)、2週連続の減少で前年同期比稼働数では62週連続で前年を割り込んだ。ガスリグ103基、前週比3基増、2週ぶりの増加も、前年同期比28基減、63週連続で前年を下回った。
- CFTCが19日に発表したWTI大口投機買い越し残高は7月16日時点で287,601枚(前週比+3,707枚)、6週連続の増加。買い建玉376,427枚(同+7,198枚)、売り建玉88,826枚(+3,491枚)、買い建玉は5週連続の増加、売り建玉は4週ぶりの増加。総取組高は1,831千枚、前週比63千枚増加、ヘッジ玉は、買い建玉、売り建玉ともに3週連続の増加となった。
- 22日WTIは3営業日続落、期近8月限、終値は、前日比0.35㌦下落の79.78㌦、6月14日以来の80㌦割れ。バイデン氏の大統領選撤退のニュースを消化、見極めどころ、米株価は反発した。原油先物市場では、トレンドフォロー型の商品投資顧問業者(CTA)の売りが下げを加速させた。トランプの勝利は、原油生産拡大方針により長期的には下押し要因だが、現状、WTIのプロンプトスプレッド(期近2限月の値差)の逆ザヤは1.4㌦前後で推移、需給タイトを示唆している。
- 23日WTIは4営業日続落、この日から期近は9月限、終値は、前日比1.44㌦下落の76.96㌦、6月7日以来の安値。夏季休暇シーズンで流動性が落ちるなか、下値支持線となっていた50日、100日移動平均を下抜け、アルゴリズム取引で、トレンドフォロー型の商品投資顧問業者(CTA)はロングポジションを手仕舞い、下げを加速させた。ただ、相体力指数(RSI:9日間)は売られ過ぎを示しており、反転の可能性も。
- 24日WTIは5営業日ぶり反発、期近9月限、終値は、前日比0.63㌦上昇の77.59㌦。EIA週間統計によると、米原油在庫が4週連続の減少で2月以来の低水準、ガソリンン、留出油在庫も減少した。夏季休暇のドライブシーズンピークは7月下旬、ガソリン需要(4週平均)は2021年以来の高水準となっており、燃料油需要増加が期待されている。
- 25日WTIは続伸、期近9月限、終値は、前日比0.69㌦上昇の78.28㌦。前日発表のEIA週間統計で米原油在庫が4週連続の減少、ガソリンン、留出油在庫も減少したことを好感。米4~6月GDP、資本財受注など経済指標が上振れし、リスク資産全般にセンチメントが改善した。
その他の市況
15日 | 16日 | 17日 | 18日 | 19日 | |
---|---|---|---|---|---|
TOCOM(㌦/b) | ー | 82.82 | 81.94 | 83.68 | 82.73 |
ブレント(㌦/b) | 84.85 | 83.73 | 85.08 | 85.11 | 82.63 |
オマーン(㌦/b) | 84.58 | 83.81 | 83.62 | 84.83 | 84.39 |
OPEC:BP(㌦/b) | 85.31 | 84.44 | 84.56 | 85.43 | 84.81 |
ナフサ (㌦/㌧) | ー | 705 | 691 | 705 | 700 |
C重油(㌦/㌧) | 512.91 | 510.36 | 509.24 | 509.18 | 509.17 |
TTS(円/㌦) | ー | 159.45 | 159.56 | 156.86 | 158.49 |
EIA週間統計(7月17日発表)
- 米国需給概況(7月12日現在:単位1,000バレル)
~ 24.6.14 24.6.21 24.6.28 24.7.5 24.7.12 増減 原油生産量 13,200 13,200 13,200 13,300 13,300 +0 原油処理量 17,143 16,895 17,143 17,487 17,175 -312 製油所稼働率% 93.5 92.2 93.5 95.4 93.7 -1.7 原油在庫(ExclLS) 457,105 460,696 448,539 445,096 440,226 -4,870 ガソリン在庫 231,232 233,686 231,672 229,666 232,994 +3,328 留出油在庫 121,640 121,263 119,728 124,612 128,066 +3,454 プロパン在庫 71,443 73,535 75,836 77,987 82,614 +4,627 クッシング在庫 34,122 33,896 34,241 33,539 32,664 -875 原油輸入量 7,054 6,611 6,547 6,760 7,037 +277 ガソリン輸入量 1,000 762 851 768 728 -40 原油輸出量 4,418 3,910 4,401 3,999 3,964 -35 ガソリン輸出量 1,010 876 971 919 851 -68 留出油輸出量 1,180 1,553 1,705 1,103 1,259 +156 プロパン輸出量 1,791 1,454 1,827 1,667 1,532 -135 ガソリン需要量 9,386 8,969 9,424 9,398 8,783 -615 ジェット燃料需要量 1,705 1,683 1,834 1,837 1,434 -403 留出油需要量 3,977 3,536 3,715 3,466 3,585 +119 プロパン需要量 712 1,027 660 867 543 -324 燃料油総需要量 21,081 20,689 21,083 20,749 19,430 -1,319 - 原油生産量、輸入量、輸出量、製品供給量は一日あたり。
- プロパン在庫は非燃料プロピレンを含む。
- 米国石油在庫を対前年同期比でみると、原油96.2%(戦略石油備蓄原油は107.8%)、ガソリン106.7%、留出油108.4%。全米原油在庫は3週連続の大幅減少、在庫水準は5年平均レンジ中央下方。オクラホマ・クッシングの在庫は2週連続の減少となった。米国内原油生産量横這いの1,330万b/d、過去最高水準。石油リグ稼働数は前週比1基減の478基、61週連続で前年を下回った。輸入増、輸出減、製油所稼働率が低下したが、在庫は予想に反して減少となった。ガソリン在庫は3週ぶりの増加。輸出入ともに減少、需要は独立記念日のドライブシーズンピークを過ぎで3週ぶりの900万b/d割れとなった。在庫水準は5年平均レンジの中央。留出油在庫は2週連続の大幅増加。輸出、需要ともに増加も供給も増えた。在庫水準は5年平均レンジ中央下方。プロパン在庫は、14週連続の増加。輸出は減少、需要も不需要期で減少、供給は高水準。在庫は前年同期比97.6%、13週連続の前年割れとなったものの、5年平均レンジの最上位に。ガソリンの需要(供給量)は前週比615千バレル減の日量878万バレル、直近4週間の供給量は914万バレル/日で前年同期比0.2%の増加、2週連続で前年超え。留出油は358万バレル/日で前年比3.9%の増加。ジェット燃料は同0.7%の増加。燃料油総需要量は5週ぶりの2,000万b/d割れ。石油(原油・製品)のネット輸出入は、1,283千b/dの輸出、44週連続の輸出。
- 7月12日のモンベルビュープロパンスポット価格:422.0㌦/㌧(前週比-13.0㌦、
前年同期比+102.6㌦)
LPガスマーケット
- CP先物指標(1月3日~1月6日)
CP先物 2月限 3月限 4月限 P 580 545 525 B 590 560 540 - 先週(1月3日~1月6日)のLPガス市場は、年明け原油市況が軟化するなか、暖冬により引き合いは弱いものの、インド、東南アジアの堅調な需要と極東の寒波襲来に備えた買いが下支えた。
CP先物2月限は堅調な需要に支えられ上昇、前週比プロパン15㌦、ブタン5㌦高、3月限はプロパン横這い㌦、ブタン5㌦の反落、4月限はプロパン横這い、ブタンも横這い強含み。
極東CFR市況は週初めに上昇したが、原油市況下落で週末には軟化。インド、東南アジア向けの需要が堅調、2月着玉には日本、中国から引き合いがあり、相場を下支え。1月極東着プロパンは前週比5㌦下げの620~605㌦、ブタンは同5㌦下げの640~625㌦どころ。
NWE(北西ヨーロッパ)CIFは、原油市況の軟化と温暖な気候で暖房需要が盛り上がらず。前週比プロパン25㌦下げの520㌦、ブタンは30㌦下げの540㌦どころ。
米国市場をみると、輸出、需要ともに堅調。プロパン在庫は4週連続の減少も在庫水準は前年同期比126%、5年平均のレンジの上方。米モントベルビュースポット価格(FOB)は、前週比プロパン5㌦下げの385㌦、ブタンは同20㌦下げの455㌦どころ。 - フレート市況は、滞船の緩和で船舶需給は供給過剰感で軟化、週初の92㌦台から77㌦台後半まで下げている。
- ナフサは原油市況に連動軟調、655~635㌦で推移。
- バンカーオイルは、原油市況に追随軟化、IFO380は408~377㌦、LSMGOは920~856㌦で推移。
- 1月LPガスFOB公示価格
1月FOB サウジCP ANSI ソナトラック P 590 516 560 B 605 534 580 - 単位:㌦/㌧