ウィークリーマーケット
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NYMEX市況推移
- 期近先物市況(3月1日~3月5日)
1日 2日 3日 4日 5日 WTI(㌦/bl) 60.64 59.75 61.28 63.83 66.09 天然ガス(㌦/mmbtu) 2.777 2.839 2.816 2.746 2.701 改質ガソリン (㌣/gl) 194.29 193.64 195.18 199.79 206.47 ヒーティングオイル(㌣/gl) 181.92 180.81 183.57 189.60 194.40
- 1日WTI続落、期近4月限、終値は前日比0.86㌦下落の60.64㌦。OPECプラスの4日会合を控え、4月以降の減産幅縮小、増産見込みが重しとなり、一時59.96㌦まで下げた。世界的な需給タイト感が出るなか、増産幅については不透明で警戒心が高まっている。
- 2日WTI3営業日続落、期近4月限、終値は前日比0.89㌦下落の59.75㌦、終値としては先月19日以来の60㌦割れ。OPECプラスの4日会合を控え、4月以降の減産幅縮小、増産見込みが重しとなり、一時59.96㌦まで下げた。世界的な需給タイト感が出るなか、増産幅についての不透明感が売り材料。米長期金利上昇一服が下支え。
- 3日WTI4営業日ぶり急反発、期近4月限、終値は前日比1.53㌦上昇の61.28㌦。OPECプラスの4日会合を控え、閣僚監視委員会(JMMC)は生産量調整に関する勧告を行わず、4月の協調減産維持を検討していると伝えられた。EIAの週間統計で、大寒波の影響を受け米製油所稼働率が56%と1990年統計から最低を記録、原油生産量、輸入量の増加もあり原油在庫は2,100万b超の大幅増、ガソリン、留出油など製品在庫は急減した。プロパンは、輸出が減少2020年7月以来の低水準となったが、寒波で需要が増加、供給が減少し在庫の減少が止まらず、前年同期比63.9%、2018年5月以来の低水準在庫となった。
- 4日WTI大幅続騰、期近4月限、終値は前日比2.55㌦上昇の63.83㌦、2019年4月以来の高値。OPECプラスは4月の協調減産幅維持で合意した。当初150万b/d規模の増産が協議されたが、サウジが強く慎重論を主張、同国は4月も自主減産100万b/dを継続することとし、国内需要を満たすため例外的にロシア13万b/d、カザフスタン2万b/dの増産を認め、OPECプラスの4月生産量据え置きを決定した。これを受け、新型コロナワクチン接種で経済正常化、需要回復期待がたかまるなか、需給改善からタイト化への懸念で原油市況は全面高となった。
- 5日WTI3営業日大幅続騰、期近4月限、終値は前日比2.26㌦上昇の66.09㌦、2019年4月以来の高値。OPECプラスは4月の協調減産幅維持で合意、サウジの自主減産100万b/dも継続することになり、世界的な過剰在庫の取り崩しペースが上がるとみられている。2月の米雇用統計が予想を上回ったことも買い材料となった。
- ベーカーヒューズ社が5日発表した米リグ稼働数は403基(石油・ガス計)、前週比1基増、前年同期比390基減。石油リグ310基(前週比+1基、前年同期比-372基=54.5%減少)、2週連続の増加、昨年5月2日以来水準。ガスリグ92(同±0基、同-17基)
- CFTCが5日に発表したWTI大口投機買い越し残高は3月2日時点で519,019枚(前週比+7,179枚)、2週ぶりの増加。買い建玉688,229枚(同+5,348枚)、売り建玉169,210枚(同-1,831枚)、買建玉は2週ぶりの増加、売り建玉は2週連続の減少。総取組高は2,492千枚、前週比32千枚増加、2018月以来の高水準続く。金融市場はリにスク志向と警戒感が交錯。
その他の市況
1日 | 2日 | 3日 | 4日 | 5日 | |
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TOCOM(㌦/b) | 63.46 | 61.08 | 60.91 | 62.60 | 65.65 |
ドバイ(㌦/b) | 62.18 | 62.17 | 62.08 | 65.81 | 67.71 |
オマーン(㌦/b) | 64.23 | 61.45 | 61.36 | 63.04 | 66.41 |
ブレント(㌦/b) | 63.69 | 62.70 | 64.07 | 66.74 | 69.36 |
OPEC:BP(㌦/b) | 64.24 | 61.97 | 62.15 | 64.26 | - |
ナフサ (㌦/㌧) | 598 | 584 | 578 | 590 | 616 |
C重油(㌦/㌧) | 383.34 | 367.86 | 366.56 | 374.29 | ー |
TTS(円/㌦) | 107.49 | 107.87 | 107.78 | 107.99 | 108.90 |
EIA週間需給統計 (3月3日発表)
- 米国需給概況(2月26日現在:単位1,000バレル)
~ 21.1.29 21.2.5 21.2.12 21.2.19 21.2.26 増減 原油生産量 10,900 11,000 10,800 9,700 10,000 +300 製油所稼働率% 82.3 83.0 83.1 68.6 56.0 -12.6 原油在庫(Excl LS) 475,659 469,014 461,757 463,042 484,605 +21,563 ガソリン在庫 252,153 256,412 257,084 257,096 243,472 -13,624 留出油在庫 162,838 161,106 157,684 152,715 142,996 -9,719 プロパン在庫 56,053 51,545 48,649 43,491 41,246 -2,245 クッシング在庫 48,702 48,044 45,016 47,823 48,308 +485 原油輸入量 6,507 5,857 5,898 4,599 6,292 +1,693 ガソリン輸入量 568 657 670 531 605 +74 原油輸出量 3,483 2,617 3,862 2,314 2,351 +37 ガソリン輸出量 780 737 576 517 493 -24 留出油輸出量 943 956 971 701 820 +119 プロパン輸出量 1,295 1,098 1,050 1,326 752 -574 製品供給(需要)量計 18,528 20,183 20,668 18,688 18,759 +71 - 原油生産量、輸入量、輸出量、製品供給量は一日あたり。
- プロパン在庫は非燃料プロピレンを含む。
- 米国石油在庫を対前年同期比でみると、原油109.1%、ガソリン96.6%、留出油106.3%。全米原油在庫は激増、2週連続の増加。オクラホマ・クッシングの在庫は2週連続の増加。テキサスを襲った記録的な寒波の影響で大停電が発生、製油所が閉鎖するなどエネルギー危機を引き起こした。米国内原油生産量は1,000万b/dを回復(2019年3月ピークの1,310万b/dからは310万b/dの減少)、石油リグ稼働数は4基増の309基と昨年5月の水準となっている。生産が回復する中、原油輸入量が大幅増加、輸出量は微増にとどまり、製油所稼働率がEIA統計開始1990年から過去最低を記録したため、原油在庫は記録的増加幅となった。(なお、原油在庫はLease Stock除き)。ガソリン在庫は1990年以来の激減、6週ぶりの減少。輸入量は微増、輸出量は減少したが、需要が回復し800万b/dを上回り、製油所稼働率の減少で供給が滞った。留出油在庫も急減、6週連続の減少。輸出増も低水準、需要は減少したが、供給停滞が響いた。プロパン在庫は、18週連続の減少。輸出は急減したが、需要が寒波で大幅増、在庫水準は前年同期比では63.9%と13週連続で前年を下回り5年平均レンジの底に張り付いている。ガソリンの需要(供給量)は前週比941千バレル増の日量815万バレル、直近4週間の供給量は791万バレル/日で前年同期比11.8%の減少。留出油は412万バレル/日で前年比5.8%の増加。ジェット燃料は24.2%の減少。なお、原油・石油製品のネット輸出入は2,298千バレルのネット輸入(前週比2,693千バレル輸入増)、ネット輸入は3週ぶり。
- 26日モンベルビュープロパンスポット価格:492.9㌦/㌧(前週比-6.2㌦、
前年同期比+287.1㌦)
LPガスマーケット
- CP先物指標(1月25日~1月29日)
CP先物 3月限 4月限 5月限 P 535 495 460 B 535 495 460 - 先週(1月25日~1月29日)は、原油市況が堅調に推移する中、LPガス市場は、フレートが軟化、パナマ運河渋滞で遅延の米国玉到着見込みで需給に緩和感、CFR市況は続落した。
CP先物は上昇、2月限はプロパン横這いの595㌦、3月限プロパン10㌦下げ、ブタン横這い、4月限はプロパン10㌦下げ、ブタンそ40㌦下げとなった。
極東CFR市況は軟化、パナマ運河の渋滞で遅延していたカーゴが2月到着見込みで需給に緩和感、2月極東着プロパンは前週比10㌦下げの545㌦、ブタンは同5㌦上げの525㌦どころ。
NWE(北西ヨーロッパ)CIFは、プロパンはマイルドな気候で振るわず、前週比プロパン横這いの490㌦、ブタンは石化需要増で同60上げの510㌦どころ。
米国市場をみると、輸出、需要がともに堅調、プロパン在庫は減少が続き在庫水準は前年同期比72%まで低下、過去5年平均のボトム。米モントベルビュースポット価格(FOB)は、前週比プロパン45㌦上げの481㌦、ブタンは同35㌦上昇の420㌦どころ。 - フレート市況は、船舶需給緩和し軟化、56㌦台。
- ナフサは原油に連れ堅調、509~518㌦で推移。
- バンカーオイルは、原油市況に追随、IFO380は347~353㌦、LSMGOは463~468㌦で推移。
- 2月LPガスFOB公示価格
2月FOB サウジCP ANSI ソナトラック P 605 465.5 495 B 585 457.5 510 - 単位:㌦/㌧