ウィークリーマーケット
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NYMEX市況推移
- 期近先物市況(10月7日~10月11日)
7日 8日 9日 10日 11日 WTI(㌦/bl) 77.14 73.57 73.24 75.85 75.56 天然ガス(㌦/mmbtu) 2.746 2.733 2.660 2.675 2.632 改質ガソリン (㌣/gl) 215.38 206.81 206.64 215.09 215.16 NY暖房油(㌣/gl) 239.63 229.72 227.69 235.09 234.39
- 7日WTIは5営業日続伸、期近11月限、終値は、前日比2.76㌦急騰の77.14㌦、8月下旬以来高値。ブレント原油も8月26日以来の80㌦台。イスラエルは、ガザ地区、レバノンへの攻撃を激化、対イラン報復攻撃の準備も進めており、中東紛争拡大の懸念が高まっている。
- 8日WTIは6営業日ぶり急反落、期近11月限、終値は、前日比3.57㌦下落の73.57㌦。中国の国家発展改革委員会が追加の大規模景気刺激策を見送ったことで失望売りが拡がった。ただ、世界の在庫水準は低く、イスラエルの対イラン報復攻撃による中東紛争拡大の懸念が高まっており、急反騰警戒も。
- 9日WTIは続落、期近11月限、終値は、前日比0.33㌦下落の73.24㌦。中国の財政政策発表を前に大規模景気刺激策が打ち出されるかに注目が集まるなか、供給過多見通しが押し下げた。EIA週間統計では、米原油在庫は増加したものの、製油所稼働率が低下する一方で需要は増加、ガソリン、留出油在庫が減少した。中東情勢が緊迫化し市況を下支え、弱気なポジションを取るのはリスクが高過ぎる。
- 10日WTIは3営業日ぶり反騰、期近11月限、終値は、前日比2.61㌦上昇の75.85㌦。イスラエルのガラント国防相はイランに対する攻撃を「協力かつ正確で驚くべきもの」と発言、イランは数千発のミサイルで反撃する用意があると反応、湾岸諸国に対してもイスラエルへの協力に対し警告を発した。中東情勢の緊迫化、先行きは不透明で市況は乱高下している。米国フロリダ州を襲ったたハリケーン「ミルトン」影響で、上陸前に燃料需要が急増、原油、製品市況を押し上げた。
- 11日WTIは小反落、期近11月限、終値は、前日比0.29㌦下落の75.56㌦、週間では2週連続の上昇。バイデン大統領は、イスラエルによるイランエネルギー施設への攻撃に反対を示すも、報復目標の可能性は残っており、ファンド筋はショートを手仕舞いロングポジションを拡大している。
- ベーカーヒューズ社が11日発表した米リグ稼働数は、586基(石油・ガス計)、前週比1基増、前年同期比36基減。石油リグ481基(前週比2基増、前年同期比20基減=96.0%)、4週ぶりの増加。ガスリグ101基、前週比1基減、前年同期比16基減、3週ぶりの減少。
- CFTCが11日に発表したWTI大口投機買い越し残高は10月8日時点で190,637枚枚(前週比+31,029枚)、4週連続の増加。買い建玉303,823枚(同+8,929枚)、売り建玉113,186枚(-22,100枚)、買い建玉は3週連続の増加、売り建玉は3週ぶりの減少、ファンド筋は売りポジションを手仕舞い、買いポジションを拡大している。総取組高は1,707千枚、前週比64千枚減少、ヘッジ玉は、買い建玉が3週連続の減少、売り建玉は2週ぶりの増加となった。
- 14日WTIは大幅続落、期近11月限、終値は、前日比1.73㌦下落の73.83㌦。12日の中国財政省の会見で具体的な景気刺激策が打ち出されず、9月の輸出も予想を下回る伸びに留まり、失望売り。OPECの需要見通しが下方修正されたことも売り材料となった。一方、中東情勢の緊迫化が市況を下支えしている。
- 15日WTIは3営業日大幅続落、期近11月限、終値は、前日比3.25㌦下落の70.58㌦、3営業日で5.27㌦の急落。イスラエルによる対イラン報復攻撃の標的に石油・各施設を含まないとの報道に、石油供給混乱懸念が後退した。IEAが2025年早期に供給過剰に陥るとの見通しも下げを加速させた。中国の需要低迷が続く中、17日に中国財政省、中国銀行等が会見を行う予定で、具体的な景気刺激策が打ち出されるのではとの期待から買い戻す場面もみられた。
- 16日WTIは4営業日続落、期近11月限、終値は、前日比0.19㌦下落の70.39㌦、今月2日以来安値。イスラエルの対イラン報復攻撃に石油・核施設が含まれないとの確実な保証はなく、中東情勢緊迫化のリスクを注視している状況が続いている。需要は下方修正され、供給過剰見通しが報告されているが、弱気のポジションをとるにはリスクが高過ぎる。
- 17日WTIは5営業日ぶり小反発、期近11月限、終値は、前日比0.28㌦上昇の70.67㌦。EIA週間統計で米原油在庫が予想(130万b増)に反して減少、ガソリン、留出油在庫も減少したことを好感した。中東情勢は、イスラエルがハマス指導者のシンワル氏を殺害、レバノン空爆も強化しており緊張が増し、リスクが高まっている。
- 18日WTIは大幅反落、期近11月限、終値は、前日比1.45㌦下落の60.22㌦、9月30日以来安値、週間では3週ぶりの下げ。イスラエルがハマス最高幹部のシンワル氏を殺害、レバノン空爆も強化して緊張が増すなか、米国などガザ停戦に向けた取り組みを再開した。中国の9月原油需要が前年比で減少、同国の経済減速、需要減退が嫌気された。
- ベーカーヒューズ社が18日発表した米国リグ稼働数は、585基(石油・ガス計)、前週比1基減、前年同期比39基減。石油リグ482基(前週比1基増、前年同期比20基減=96.0%)、2週連続の増加。ガスリグ99基、前週比2基減、前年同期比19基減、3週連続の減少。
- CFTCが11日に発表したWTI大口投機買い越し残高は10月15日時点で184,403枚枚(前週比-6,234枚)、5週ぶりの減少。買い建玉284,023(同-19,800枚)、売り建玉99,620枚(-13,566枚)、買い建玉は4週ぶりの減少、売り建玉は2週連続の減少、ファンド筋は売りポジションを手仕舞い、買いポジションも縮小へ。総取組高は1,690千枚、前週比17千枚減少、ヘッジ玉は、買い建玉が4週連続の減少、売り建玉は2週ぶりの減少となった。
- 21日WTIは反騰、期近11月限、終値は、前日比1.34㌦上昇の70.56㌦。先週の急落で売られ過ぎ感から買戻し。イスラエルのヒズボラへの空爆が激しさを増し、報復が報復を呼ぶ展開で中東リスクが高まっている。中国人民銀行がローンプライムレートを引き下げるなど、中国の景気刺激策への期待も買いを誘った。
その他の市況
7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 | |
---|---|---|---|---|---|
TOCOM(㌦/b) | 75.52 | 77.07 | 75.86 | 75.26 | 77.00 |
ブレント(㌦/b) | 80.93 | 77.18 | 76.58 | 79.40 | 79.04 |
オマーン(㌦/b) | 78.16 | 78.96 | 77.50 | 77.14 | 78.50 |
OPEC:BP(㌦/b) | 78.50 | 78.26 | 77.04 | 77.23 | 78.43 |
ナフサ (㌦/㌧) | 699 | 711 | 691 | 686 | 702 |
C重油(㌦/㌧) | 461.12 | 462.23 | 459.92 | 464.15 | ー |
TTS(円/㌦) | 149.47 | 148.90 | 149.25 | 150.41 | 149.62 |
EIA週間統計(10月9日発表)
- 米国需給概況(10月4日現在:単位1,000バレル)
~ 24.9.6 24.9.13 24.9.20 24.9.27 24.10.4 増減 原油生産量 13,300 13,200 13,200 13,300 13,400 +100 原油処理量 17,011 16,877 16,659 16,059 15,890 -169 製油所稼働率% 92.8 92.1 90.9 87.6 86.7 -0.9 原油在庫(ExclLS) 419,143 417,513 413,042 416,931 422,741 +5,810 ガソリン在庫 221,552 221,621 220,083 221,202 214,898 -6,304 留出油在庫 125,023 125,148 122,921 121,637 118,513 -3,124 プロパン在庫 96,817 99,107 97,560 97,823 99,769 +1,946 クッシング在庫 24,690 22,711 22,827 23,667 24,914 +1,247 原油輸入量 6,867 6,322 6,456 6,628 6,239 -389 ガソリン輸入量 643 467 746 540 428 -112 原油輸出量 3,305 4,589 3,897 3,878 3,794 -84 ガソリン輸出量 936 737 847 962 942 -20 留出油輸出量 1,523 1,378 1,297 1,534 1,507 -27 プロパン輸出量 1,833 1,849 1,664 1,857 1,542 -315 ガソリン需要量 8,478 8,776 9,205 8,521 9,654 +1,133 ジェット燃料需要量 1,497 1,737 1,678 1,921 1,707 -220 留出油需要量 3,558 3,798 4,022 3,638 4,031 +397 プロパン需要量 823 607 1,332 879 996 +117 燃料油総需要量 19,383 19,792 21,386 19,847 21,185 +1,338 - 原油生産量、輸入量、輸出量、製品供給量は一日あたり。
- プロパン在庫は非燃料プロピレンを含む。
- 米国石油在庫を対前年同期比でみると、原油99.6%(戦略石油備蓄原油は108.9%)、ガソリン95.2%、留出油101.3%。全米原油在庫は2週連続の増加、在庫水準は5年平均レンジの最下方。オクラホマ・クッシングの在庫は3週連続の増加となった。米国内原油生産量は10万b/d増の1,340万b/d、過去最高水準。石油リグ稼働数は5基減の479基、73週連続で前年を下回った。輸入、輸出ともに減少、製油所稼働率が低下し、在庫は予想を上回る増加となった。ガソリン在庫は2週ぶりの大幅減少。輸入減、輸出微減、需要が仮需もあり急増、2週ぶりの900万b/d超え。在庫水準は5年平均レンジの中央下方。留出油在庫は3週連続の減少。輸出は減少したが、需要は大幅に増加、製油所稼働率が落ち供給は減少。在庫水準は5年平均レンジ下方。プロパン在庫は、2週連続の増加。需要増も、輸出が減少、供給は高水準ながら減少。在庫は前年同期比98.3%、25週連続の前年割れとなったものの、5年平均レンジの最上位。ガソリンの需要(供給量)は前週比1,133千バレル増の日量965万バレル、直近4週間の供給量は904万バレル/日で前年同期比7.5%の増加、14週連続で前年超え。留出油は387万バレル/日で前年比0.9%の減少。ジェット燃料は同9.2%の増加。燃料油総需要量は2週ぶりの2,100万b/d超え。石油(原油・製品)のネット輸出入は、3,015千b/dの輸出、56週連続の輸出。
- 10月4日のモンベルビュープロパンスポット価格:429.8㌦/㌧(前週比+123.5㌦、
前年同期比+75.5㌦)
LPガスマーケット
- CP先物指標(1月3日~1月6日)
CP先物 2月限 3月限 4月限 P 580 545 525 B 590 560 540 - 先週(1月3日~1月6日)のLPガス市場は、年明け原油市況が軟化するなか、暖冬により引き合いは弱いものの、インド、東南アジアの堅調な需要と極東の寒波襲来に備えた買いが下支えた。
CP先物2月限は堅調な需要に支えられ上昇、前週比プロパン15㌦、ブタン5㌦高、3月限はプロパン横這い㌦、ブタン5㌦の反落、4月限はプロパン横這い、ブタンも横這い強含み。
極東CFR市況は週初めに上昇したが、原油市況下落で週末には軟化。インド、東南アジア向けの需要が堅調、2月着玉には日本、中国から引き合いがあり、相場を下支え。1月極東着プロパンは前週比5㌦下げの620~605㌦、ブタンは同5㌦下げの640~625㌦どころ。
NWE(北西ヨーロッパ)CIFは、原油市況の軟化と温暖な気候で暖房需要が盛り上がらず。前週比プロパン25㌦下げの520㌦、ブタンは30㌦下げの540㌦どころ。
米国市場をみると、輸出、需要ともに堅調。プロパン在庫は4週連続の減少も在庫水準は前年同期比126%、5年平均のレンジの上方。米モントベルビュースポット価格(FOB)は、前週比プロパン5㌦下げの385㌦、ブタンは同20㌦下げの455㌦どころ。 - フレート市況は、滞船の緩和で船舶需給は供給過剰感で軟化、週初の92㌦台から77㌦台後半まで下げている。
- ナフサは原油市況に連動軟調、655~635㌦で推移。
- バンカーオイルは、原油市況に追随軟化、IFO380は408~377㌦、LSMGOは920~856㌦で推移。
- 1月LPガスFOB公示価格
1月FOB サウジCP ANSI ソナトラック P 590 516 560 B 605 534 580 - 単位:㌦/㌧